のんちゃん(nongun)の日記

日常の世界からの橋渡しを実感とともに

風邪が悪化して、大事をとって静かに自宅にいる日曜日。

ひとつご依頼をいただいていた「弁護士事務所への御礼の手紙の代筆」の仕事をやっていました。

もともと行政書士を選択したのは、
１）「法律の世界」と「日常の世界」で、橋渡しが必要。
２）弁護士、と思われるかもしれないが、弁護士は「法律の世界」からおいでおいで、としているだけの人
３）だから、「日常の世界」から、法律の世界に向かってよりそう「橋渡し」がこれからは不可欠
（これから、というのは、２５年くらい前に思ったことで、現実にそうなっていると思います）
と考えて、その「日常の世界」からの橋渡しに適任と思ったことでした。

現実に、交通事故の相談などは、ほとんど弁護士や保険会社の通訳みたいな案件があります。わからない。だから不満が大きくなるわけで、筋道たててかみ砕いて理解していただくと、「それならば仕方ないか」となっとくされたケースがどれほどあったことか。

今回のもまさにそれで、過払金返還請求のポスティングチラシがはいっていたので、問い合わせしたら、お引き受けします、ということになり、依頼。

そもそもその先もいろいろトラブルがありましたが、すべて受託した弁護士事務所側の説明が不親切なことが原因だと思われます（説明が不足ともいいません。ただ、７４才の高齢者に対してその説明ではなっとくしてもらえないでしょう？　と思うような内容なので、「不親切」と表現しています）。そもそも、説明とはなっとくしてもらうためで、代理人として受託した以上は、本人に対して本人に発生する効果がどのようなものか。そして、代理人として動いた内容やその意味をきちんと説明してこそ、業務完了だと思うのですが、どうも、現実はそうではないようです。

今回の「御礼」は、やはり、弁護士事務所から「経過報告」の書面がとどいたということからはじまります。ところが、見てもわからない。というわけで電話したら、「事務所にいらしてください」とのこと。しかし、交通弱者のご本人には、６０ｋｍも離れている事務所にはそう簡単にはいけません。
そこで、以前にちょっとお付き合いのあった私のところにＨＥＬＰがあって弁護士事務所からきた書面を「解説」したのがきっかけでした。

ただ、これは「不親切」にも程があり、この書面をもって経過報告というのはあまりではないかと‥。７４才の高齢者ではなく、ばりばりの現役世代がみてもそう簡単には理解できないのではないか、という報告書です。
いくつか仮説をたてて電卓をはじいて、ようやく私も意味がわかって、それをご本人に説明しました。

すると、それまでは「信頼できない。」と不満ばかりだった方が、なっとくできれは「弁護士にお礼をつたえてください」と、素直な気持ちを打ち明けてくれたのでした。

代筆しました。代筆者としてひと言‥と書き添えてやりたいところですが、ここはまぁ‥それはしないでおきましょう。

ただ、このケースだけではないと思います。弁護士さんも食えない時代になって、だんだんサービスはよくなっていくと思いますが、私の開業から今までの１９年は、弁護士のいったことの解説や説明、あるいは、横柄な言い方をされたと立腹した方に、まぁまぁ、となだめたりという相談案件は決して少なくありません。

そんなことを思うと、冒頭の、「日常の世界」の橋渡し役として、「法律の世界」の弁護士様に橋渡しをしている存在なのかな、と妙になっとくしたりもします。

ところで、過払請求って話にはきいていましたが、この方の場合は計算間違いかと思うような金額を弁護士は請求しています。まだ、相手方がすべて応じるかはわかりませんが、少なくとも過払いとして計算できる範囲で請求をかけているわけてす。相当時間もたっていますから、それも影響していると思いますが、もともとかりた金額がこれだけなのに、こんなに返ってくる（逆にいうと、こんなに過去に払わされていた）のか、と驚くほどの金額。バブル時代の養老保険のさらに倍々ってところでしょうか。

依頼者が確実に理解できる説明をともなって、このような信じられないような過払いの被害にあった方を救ってくれる弁護士事務所がふえることを期待します。

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