のんちゃん(nongun)の日記

今年も広島原爆投下の日

今日は広島に原爆投下された日。

今年は放射能（科学者のみなさんからは、たぶん「放射線」「放射性物質」とか、そういう言葉でないと不正確、といわれそうですが、子供のときから定着していた言葉として）、という接点で、ちょっと特別な見方をされることがあるような気がします。
原爆は、反戦の意識とか（普通は敗戦国がもつ、勝った国への）恨みとか。そういうものにはあまり強く結びつかず、放射能の恐怖が一番日本人に残って現在まできているように思います。また、そのような分析もあるようです。

そうすると、そのような日本で、よく原子力発電がここまで根付いて依存してきたな、と、逆に不思議なくらいです。

放射能の恐怖は政治的なものとは厳密には切り離せるはずです。と、私は考えています。また、そうしないと、非科学的で合理性のない恐怖が支配して、政治的な判断を誤らせてしまうとも思います。

放射能の恐怖の意識が「原爆発」から「東日本大震災発」にかわるような。それがよいかいなかわかりませんが、そんな気がする今年です。

さて、以上はともかくとして。

ここの数年、原爆の話をきくと、上記のこともあってか、核兵器だけにあまりにも注目しすぎているような気がしてなりません。

根本的に根絶すべきは、核兵器ではなく、それを使用する環境となる戦争そのものではないかと。

死者の人数で物事の重大さをはかることはいけないし、あってはいけない（と、思うのですが、東日本大震災のときに、「阪神淡路を超えた」など、競争のような、たくさん死ねば死ぬほど注目されるような表現があったのは、すごくいやな気分でした。でも、こういうことは多々あります）ですが、短時間に大勢死んだ、ということだけに注目すれば、長崎の原爆よりも東京大空襲の方が大きいとされていますし、沖縄のそれは期間は１日でないとしても広島よりも大勢の方がなくなっているとされます。

戦争反対よりも核兵器反対が前にでるのは、太平洋戦争を早く終わらせるため、という「正統化」（これ、ただしくはこの場合、「正当化」とどちらを使うべきでしょう…。）もあり、それに対して反感も大きいですから、このような投下自体よりも、その周辺の状況もふくめた精神的なものも影響しているのかもしれません。

いずれにしても、戦争がなければ核兵器はなくなります。

ただ、現実路線、ということを考えると、戦争を廃絶することは社会の仕組みを考えると、理想論でしょう（信じてはいたいが。これが、原子力発電の事故と似ていると思っています。いけないこと、あってはいけないことならば、「それが発生したとき」を想定する必要はありません。でも、原発事故はおきてしまったわけです。だからといって、戦争がおきたときのことを考えたり、制度を作っておくことが許されるかはまた別の疑問です）。でも、核兵器の廃絶は理想論ではない、可能性のあることだと思いますし、期待もしたいと思います。
そうすると、現実に目をむけるために、今日や９日を、原爆に特に注目するだけの日にすることも一案でしょう。

でも…。

政府による配給や国家としての国民生活維持の仕組みがないところに、政府への制裁で、国交断絶をすることだって、無差別に非交戦員の大量の死を想定や予見している点では、無差別の空襲や原爆と同じです。そうすると、どこまでが悪いのか（ここの言葉づかいは、こんな日記でも敏感です。「どこまでが悪いのか」であって「どこまでが良いのか＝やっていい」ではありません。そして、心情的には、「どこまでも」の思いを込めて）は、ますますわからなくなります。

このようなことを思い出させてくれる日というだけで貴重だし、各地の空襲、２度の原爆投下、終戦が重なった８月という厳しい季節に思い起こす習慣は、日本で定着し、世界に広めていきたい習慣といえるかもしれません。

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