2011年 12月 24日 (土)
電子書籍リーダーで
前の書き込みのとおり検討しながら、そして、有斐閣のydc1000を考えながら、ふと思うことがありました。
YDC1000では古典が読めるわけですが、どなただったか…明治時代の法学者で、本の見開きの印象も考慮して執筆していた、というエピソードを聞いたことがあります。
日本語の特性として、漢字が多い部分と少ない部分で、見開き全体で濃淡が生まれます。読みやすさや伝わりやすさはこれも影響している、というわけで、漢字の使用をひかえたり、語順をかえたりしてレイアウトを整えた、というわけです。もちろん出版社にはそのような指示をして出版したのでしょうけれど。
電子書籍のフォーマットは、文字の大きさで1ページの文字数がかわりますから、このような筆者の苦労は反映できないことになります。
楽譜でも音画法などもありますから、同様なことはMIDIが普及したころからすでにあったわけですが、デジタル化すると、本、音楽以外にも同じことが生まれてくるかもしれません。
(あ、漫画はすでに裁判になったものもありますね…引用が論点ではありますが)。
冒頭の有斐閣のそれは、もはや著作権保護期間が過ぎたものですから、基本的には問題はないでしょうけれど、もし、漢字の配置までに強いこだわりがあり、見開きのレイアウトにも著作物性があると考えるならば、人格権は問題になりうるのでしょうか…。
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