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2012年 1月 24日 (火)

リヒトクライス演奏会への2度目の参加にあたって(1)


2003年にはじめていって感動したリヒトクライス演奏会。
4〜5ステージのうち1ステージは公募で一緒に歌わせていただける企画があり、ずっといつかは…と思い続けて、昨年の第17回ではじめて参加させていただきました。
そこで、ズバリ、その魅力にはまって、今年も参加させていただくこととなりました。
その本番が2/5。文京シビックホールでの第18回となります。

公募ステージでの演奏曲目は、混声合唱組曲『心の四季』。
昨年は『水のいのち』で、このブログでも思い入れをつづりましたが、本番近くなって、思い入れを少しまとめてみました。

そもそもこの組曲は私の合唱との「おつきあい」を振り返るにあたってはずすことができない一曲です。もともといとこに誘われて、ちょっとだけ、のつもりではじめた合唱です。当時の指導の先生から「初心者、下手くそはいいものを聞いて勉強しなさい」という趣旨のことを言われ続けて、当時東芝版とビクター版の合唱関係の全集から、興味をもったものを買いあさり始めました。その記念すべき第2号(第1号は、当時歌っていた佐藤眞曲大木惇夫詩『土の歌』収録の『佐藤眞作品集』)は、『田三郎作品集1 水のいのち』でした。これを2枚目に購入した理由は、ビクターの全集のリストをみていて、タイトルが気にいったから、というだけの理由です。

が…合唱の「が」も知らないものにとって(当時は、学生時代、グリークラブの友人の演奏会にいったことがある程度でした)、このCD収録の2つの組曲は正直なところ退屈なものでした。水のいのちは、今も思いますが、詩が難解です。表面的な情景を思い浮かべることくらいはできますが、何を訴えたいのか…。そして、心の四季は、当時の印象としては、第1曲の「風が」と第3曲の「流れ」以外は、私にとっては整然としていない、という印象…。これは私の音楽観といいますか、AA’BAの形で作曲され、それにともなう程度の調性の移行というのが、典型的なそれでした。そういう観点で見ると、「風が」はぴったりですし、「流れ」もぴったりです。が…とくに2曲目の「みずすまし」など、なんだかわからない! というところでした。

でも…。

お金もない中で、当時は3000円近くしたCDです(その後ビクターの全集は1枚1500円に値下げされましたが)。わからないから、つまらないからと、放置するのも「もったいない」という一心で。いや、それと、上記のとおり合唱との接点は、学生時代のグリークラブの演奏会を聞きにいった経験くらいですが、そこで感じていたのは、「合唱音楽とは、旋律もなく、リズムも不規則で、どことなくムズムズするもの」(ちなみに、その後に演奏会プログラムをみてみたところ、そう感じたのは新実徳英先生の作品と、ジョスカン・デ・プレのマドリガルの演奏会でした)というところで、だから、このCDの2つの組曲も、そういうものなのだろう…ならば、合唱をはじめた以上は、無理してでも勉強としてきいてみよう、というところで、車の中で、とりあえず「流し続けて」いました。

そんな中、水のいのち5曲、心の四季7曲の12曲の中で、CDのトラックでいうと11曲目。「雪の日に」の16小節目からはじまるテノールの音が、突然耳に飛び込んできました。忘れもしない、伊勢崎からの帰り、県道2号の駒形付近を走っているときでしたが…。
その一つのフレーズで運転しながらもCDに注目が集まり、その先の歌詞を聞きながら…いろいろなことを思いました。いつかこの組曲を歌ってみたい、という気持ちもその一つです。

心の四季の作詩は、吉野弘さん。吉野弘さんというと、私の場合は、中学の教科書にあった「I was born」の詩人です。が、この「I was born」も私にとってはインパクトのある詩で(ちなみに、最後の部分はどうしても今も「突然」感があります。ウスバカゲロウの話に移行するのはなんとなくわかるのですが、最後の展開はなぜここにつながるのか…まだわかりません。)、「奈々子へ」や「祝婚歌」など、代表作がすぐに思い浮かぶ詩人です。作曲の田先生も、吉野さんのコトバを引用し、この「雪の日に」のことを楽譜巻末で紹介されています。でも、そんな解説を見るまでもなく、「どこに純白な心などあろう。どこに汚れぬ雪などあろう」と続く詩は、車の中でも衝撃的に聞こえてきました。

と、いうだけです。

と、いうだけですが、この駒形から高崎の自宅までの車の中で感じたことは、上記のとおり、ちょっとのおつきあいと思っていた合唱と、今まで続くきっかけになった瞬間といえるかもしれません。

このあと3000円弱のCDの収録曲全部を何度も何度も聞いて(なにも知りませんでしたが、田三郎って人は、きっと自分の求めるものを提供してくれる作曲家だ、と思って)…したがって、組曲「心の四季」だけでなく、難解と思っていたもう一つのこのCDの収録組曲「水のいのち」も含めですが、今もなお、私の合唱との接点の追求へ示唆を与えてくれる「モチーフ」になっています。

長くなるので、「各論編」として別にしますが、一つだけ、このきっかけとなった「雪の日に」への私の解釈。
私はあえて、残酷かもしれませんが、「どこに純白な心などあろう。どこに汚れぬ雪などあろう」という反語表現ですから、「ある」と断定し、また、「雪は汚れぬものとして、いつまでも白いものとして」生れたからこそ、もし仮に、雪が白くなくてもよいと思われたらどうなるのか、というさらなる重い課題を突きつけて考えています。ここにある「雪」は、「雪」であって、それはたぶん、「人間」でしょう。人間は、汚れぬものとして、いつまでも白いものとして期待されるからこそなのでは? というところなのですが、果てし無く重く、残酷な追求だと思います。いい人だと思われなくてもいい、と、思うようになれば、そこから解放されるし、実際、鬱病その他の方には、そのようなカウンセリングも必要とされている今…でも、私もそうありたい。そうあるからにはそこまでの覚悟をして望む、という決意をもっての考えです。

T R A C K B A C K
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