2012年 2月 26日 (日)
高崎の地域振興の問題と『「無形の強み」の活かし方』
良書とは。いくつかのパターンはあると思いますが、(その本が想定している)初心者が読んでも理解でき、ベテランが読んでも理解が深まり、何度読み直しても新しい発見や新しい視点等、次につながる「イベント」を起こしてくれること、というのは私の基準の一つです。
もう「知的資産経営」のことばを発するならば欠かせない『「無形の強み」の活かし方』(中森孝文著/(財)経済産業調査会刊。ISBN978-4-8065-2833-3)を、辞書のように必要部分だけを読み直すのではない形で、久々に通読してみました。そして、あらためて、上記の意味で良書だな‥と。
いくつもの新しい発見がありましたが、たとえば一つだけあげると、一昨日参加の研究会と、最近の私の考えているテーマとの関係もあって、138ページのまとめの部分。
あまり他の地域のことはしりませんが、高崎あるいは群馬(以下、高崎に代表させます)は、高崎の「強み」や「魅力」の探求や、それを冊子にまとめて、あるいはアンテナショップを出す等の広報活動は、かなり活発な方だと地元市民として感じています。それに携わった方のお話をきいても、熱意は十分です。だから応援したいし、成功して欲しい。なのになぜ、それが盛り上がりを起こさないのか。
それぞれの強み・魅力をもっていて、それをアピールすることで、直接的に恩恵を受ける企業や団体が、単独でやっているからではないか、というのが、最近感じるところでした。
もちろん、単独でやることはよいのですが、一歩進んで、いや、逆に一歩引いて冷静に、高崎全体をどうしたいのか、そこに向けてのストーリーの魅力は、私が期待するものに遠く及ばない‥。
強化すべき強みと、それがなぜ強いのかを分析してどこを重点的にすすめればよいのか。単純な強みのコラボではなく、なぜそのコラボがより他のコラボよりも望ましいのか。そういう分析、横断的な視点がかけてしまっているように思います。それがなければ単なるパンフレット、宣伝活動です(ものによっては、特定企業への利益誘導にしか感じないものまでありますが、これは論外。でもこういう方が、こういうことを書くと叩いてもみ消すものなんですね‥)。
(なお、以上は私が鈍感なだけで、実際はなさっているのかもしれません。でも、鈍感な私にもわかるほど明確にする努力不足は少なくともいえるでしょう)。
私が書くと、ブログでもこんなに長々となってしまいますが、138ページのまとめは、わずか6行程度でエッセンスがストレートに記載されています。
あえてそれを引用もしません。
私自身も、これを少しでも紹介し、啓蒙していきたい、とあらためて思います。
そして、あえて引用しない理由は、同時に、ほとんどアクセスもないブログではありますが、高崎の町おこしの企画者、実務者がもしもみてくださいましたら、(ISBNまで書いたのですから)実際に138ページをみて、何か感じとってくれないかな、と思うのでした。
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