2012年 12月 10日 (月)
事業承継支援はやはり急務かつ重大
中小機構さんの、事業承継専門家向研修会、という研修会に参加してきました。
事業承継が中小企業にとって急務であることはもはやいうまでもなく。そして、数々の法律や制度もそれを支援しています。それをしかし、活かしきっていないという印象は否定できない昨今、切り口のヒントにもなるかと思っての参加です。
が…主催側の中小機構や登壇された先生方も、現在の法律制度が使いづらいことは認識しており、申請件数がのびないことを背景に、それでも制度の活用や、事例報告の発表というような内容になりました。
が…。
多くの中小企業支援策が、私のクライアント層にくらべて、より大きな中小企業をターゲットにしているのはこの件だけではありませんが、今回は、その制度の使いづらさをヒントに、逆に、より小さいところでも、小さいところだからこそ活用の場面があるな、という気づきを得たのが今日の研修会です。
そうはいっても、私の関与先全部が対象になるわけではなく、その一部。ですから、この気づきを仲間に伝えて、活用の枠を広げていきたい。そんなふうに思うのでした。
また、行政書士という立場にかえって、私個人としては、行政書士法違反がどうのこうのというのはあまり関心はありません。違反で非行政書士が増えることよりも、非行政書士が扱っている分を、なぜ私を含めた行政書士が目を向けて、関与しないのか、できないのか、という、違反者を責めるよりも、こちらの努力不足を感じる方がむしろ強いところです。
本日の事例発表で、税務申告は税理士に依頼しています、との注意書きがあり、士業法違反のことを意識しているコンサルの方だな、と思いました。しかし、税務の部分以外に、このスキームの中では、行政書士専権とされている手続きがいくつも含まれています。これについては、「専門家の皆さん自身でできる」との表現。
行政書士もずいぶん大勢参加していたようですが、ほら、ここにこんなに仕事があるのに、手をつけないから他の方々がやってしまっているぞ! と、そして、行政書士の職務(あるいは、広報)怠慢で、もしかしたら中小企業の経営者の皆さんにご不便をおかけしているのではないか、と、反省するのでした。
という職域の問題よりも、本当にこの事業承継というのは深刻な問題、ということも改めて感じる次第。事例をききながら、私の関与先の社長の顔がうかんできたり…と、規模こそ違えども、類似の案件は普通にあるということです。
真剣に中小企業支援者のはしくれでもそれを名乗るのならば、取り組まなければとも思うところです。
タグに、知的資産経営をいれたので、その関連についてちょっと最後にふれますと、知的資産経営の導入が事業承継に有益なことは、この支援をしている者からすると常識です。
今日はさらに、上記のように、特に小さな、個人から零細の事業承継での知的資産経営を活用した事業承継を意識する場面がありました。このあたりは、いずれ機会があれば詳細に。
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