滋賀旅行その2(タリス演奏会)
先週末の滋賀県旅行の2日目の目的は、タリス・スコラーズ創立40周年記念の日本公演、びわ湖ホールでのそれでした。
タリスはCDではじめてきいたのがたぶん10数年前。日本でもこの分野としてはベストセラーといえる、W.Byrd の3つのミサと、ave verum が収録されたCDでした。
このCDをきいたときの衝撃はすごかった…。
古楽と呼ばれる時代の合唱曲で定番といえば、ヒリヤード・アンサンブルがありますが、はじめてCDをかったのはこちらの方でした。ただ、実は、こちらは、ビビッと私には感じたものがなく…。
なので、好みをいうならば、完全にタリス、というのが私の好みでした。
そんなタリス・スコラーズが、ほぼ2年おきに来日して数カ所で公園をしていると知ったのは、何年前でしょう。以来、行けるときは2公演以上、ダメでもなんとか1回は、という形で通っていました。
ところが、今年は東京は1回だけ(12日・オペラシティ)。
日程をみたら、びわ湖が最終であり。
前の日記のとおり、今回のびわ湖旅行は2つの目的でしたが、実は、どっちが優先的にあった、というものではなく、時系列としてはびわ湖→そういえば中島さんの…という流れですが、中島さんのがあるから、びわ湖の公演も視野に入った、という感じです。
しかも、プログラムには、上記のCD収録のW.Byrd・4声のミサが入っていますし、タリスといえば、とまで定番になっている Miserere も演奏予定。メジャーな曲ばかりをおいかけるのもなんですが、Miserereは何度かきいたことがあるものの、たぶん7回か8回の日本公演にいって、まだ一度も演奏されていないということもあって、決定したのでした。
ちなみにその後、都合がつきまして、東京公演も聞きにいっています。
2年前の公演直前に、ソプラノで大好きだった方がお亡くなりになり、テノールもお気に入りの方が来日メンバーに入っていない。そして会場の都合もあったのか、ちょっとおかしいな、と思う部分がありました。今回も、来日メンバーは突然の変更があったりと、なかなか事情は厳しいところのようです。
よい悪い、好みかどうか、ということではなく、聞き慣れるまで繰り返しきいたものが基準になる、というものはどうしてもあります。その点、さすがプロといえ、逆にプロだからこそ? これだけメンバーがかわると、演奏の雰囲気もかわります。当初そんなイメージももちながらきいていたのが16日の感想でした。
しかし、それはそれ。
感動した、というよりは、今回は落ち着いた、というのが感想です。
そして、びわ湖まできた甲斐は十分にありました。
タリスの演奏会で、ぜったいいい、と思うのは、歌詞がきちんと聞き取れるアンサンブルということ。結構国内のトップレベルの団体のそれでも、音は綺麗だし、ここちよいハーモニーはわかるものの、歌詞がわからない、というのが圧倒的多数です。ボリフォニーだから、ということではなく、たぶん、子音の扱いの違いとか、声の飛ばし方なんかで違いがあるのでしょうけれど、そこまでは私にはわかりません。なので、初聴の曲も安心して、そして、歌と詩の両方、あるいはそのコラボを愉しめるというわけです。今回も初聴のものがいくつかありましたが、そんなところに楽しみを感じながら、完全に鑑賞モードにいることができました。
また、12日にも演奏された40周年のための新曲。この曲が非常に面白いのでもう一度聞きたい、と思っていました。そして、もちろん、40周年公演ですから、これも演奏されましたが、やはり興味深い(癒しとかそういうタイプの音楽では決してないでしょう。不可解な不協和音ばかりですから…なので、決して自分で歌いたいとは思わない難曲)。
ちょっとミサ曲の「曲間」で拍手がはいるなど、おや? という部分もありましたが、ホールの環境のためか、なにしろお客さんも愉しんでいる。空間も待ち時間もそれはそれで楽しみとして。また、アマチュア合唱も盛んな地域ですから、きっと、耳も肥えている方も多いのでしょう。お客が演奏者を盛り上げている、という部分も感じられたところがまた、好印象でした。
また2年後、いずれかに足を運びたいものです。
でも、さすがにここまでは厳しいかも…(^^;
この記事のトラックバックURL
./tb.cgi/271
198.100.144.30 ks4001601.ip-198-100-144.net
198.100.144.30 ks4001601.ip-198-100-144.net
ニューバランス MR110 http://nekogun.sakura.ne.jp/newblance.php?list=19