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2009年 7月 20日 (月)

人は何に感動するのか


単なる感想が2つ続きましたが、3つ目は単なる感想ではありませんでした。

タイトルのようなことを感じる演奏会。

たとえば、歌の演奏会ですと、歌詞と自分の人生体験とオーバーラップして…というのもあると思います。そういう、演奏の内容について感動する。歌でなくても、潜在意識に残っているメロディやそれに似た旋律、ハーモニーetcを感じると、同じことがあるかもしれません。

たとえば、子供が出ている演奏会。これは、親ならば誰でも、かもしれません。子供に限らず、知っている人が出ているとか。

音楽の勉強をしている人ならば、超絶の技術に感動することもあるかもしれません。

その他、私は経験がありませんが、ロック歌手のライブで失神した、なんて話は結構あります。そのアーティストのカリスマ性? そんなものに感動を覚えるのでしょうか。

20日は、第9回コーロソフィア定期演奏会でした。

この演奏会で、上記のようなことを考えるきっかけがあった、というわけです。

ときどき、ある合唱に精通した方のサイトを訪れます(承諾いただいていないので、実名やURLをあげませんが)。その方が、やはりある演奏会のある曲の、前奏がはじまっただけで、なぜか泣けてきた、という体験を書かれています。
合唱の演奏会で、前奏がはじまって…。それは、なにに感極まったのでしょう…。ちなみに、その方はピアニストでもあるので、前奏のピアノに感動して、ということもあるかもしれませんが。

今回、4ステージ構成だったコーロソフィアさんの演奏会。第1ステージは無伴奏中世の宗教曲、パレストリーナのモテット集でした。なんどもきいたことのある曲ばかりですし、うち一曲は私も今年の1月に歌っていた曲。このときは、さすがうまいなー…。特に、音の終わりの始末が絶妙だ、なんて、やや分析的にきいていました。

第2・3ステージはブラームスの作品によるステージです。きいたこともあるかな、という程度の曲があるだけで、ほとんどが初聴でした。でも、第1ステージの静かなアカペラから、こういう表現も同時にできるんだ…。テノールがすごく綺麗!(ただ、ちょっと出すぎの印象もあり)などと、やはりやや分析的な聞き方をしていました。

もともと私自身、自己分析として、演奏会をききにいっての感想で、ヒヤヒヤ→安心→分析→分析を忘れて聞き入る→すごさを感じる→感動! というようなランクというか、満足感の尺度があります。でも、第3ステージまでで、すごさを感じるところまでは既に到達していました。

第4ステージは、合唱組曲『心の四季』。実は、コーロソフィアさんの演奏をはじめてきいたときに、ぜひこの団体の心の四季をきいてみたい、と思い続けていました。だから、いっそう楽しみ、ということもあったかもしれません。

が、私も、この組曲の第1曲の前奏で「やばい!」という状態に陥りました。そして、私だけではないと思うのは、客席の雰囲気がガラっとかわったこと。張りつめたというか、緊張感が走ったというか。
第一曲…静かな旋律が、ある意味で淡々と続きますが、その中だからそこその細かな表現。やばい! と同時に、一つ一つが大事に処理されているな、と、最後の抵抗の最後の分析もしていました。でも、後半からは、もはや分析の余地はなし。
この組曲は好きな組曲ではあるものの、曲集という印象があって、全7曲のつながりがよく理解できていなかったのですが、そういうのも、うまく答えられないものの、説得力があって…。
作曲者も認めるクライマックスの第6曲・雪の日に…では、ついに近くの客席からすすり泣く声まで…。この曲の歌詞はせつないかもしれませんが、それには重々しく、決して悲しい曲ではないと思うし…何に泣いているの?? 悲しさでなければうれしさ? いや、どちらでも決してないと思います…。

そんなふうに自分もまわりも感じる中の全7曲でした。

おわって1日たって。

何に感動するのだろう。

落語という芸術は、ネタはばればれです(新作落語除く)。同じ噺家でもいいときと悪いときがあり、でも、上手な噺家のほど、同じネタでばればれでも、笑いは自然に出るし、人情ネタならば、結末がわかっていても泣けてくる…。
これに近いような気もしますが、前奏で雰囲気がかわるというのは、またさらに別のものもあるような気が…。

もちろん、こんなふうにこの演奏会から感じる人が多数派ではなかったとは思います。でも、自分の個性と今回の演奏会には特別なつながりがあるわけではありませんし、近くから聞こえた泣き声もあるし。

なんだかわからなくていいんです。
わからないけれど、こういう感想を素直におぼえる演奏会に、一生のうち何度たちあえるか。
そして、あわよくば、自分がそのような演奏会のステージ側に何度か、いや、一度でもいることができれば、合唱を趣味にしていた意味があるのかな、と思います。

T R A C K B A C K
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Feestyslort         [2013/11/10(日) 18:47]       
And now . . . I asked, at last, shall we ever meet again? My voice came huskily, as if I had not spoken for years and years.
トリーバーチ 激安 http://ubukata.news.coocan.jp/cgi-bin/nihontoryburch.php
142.4.209.55  ks4003201.ip-142-4-209.net
トリーバーチ 激安          [2013/11/12(火) 03:56] [削除]

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