2009年 12月 4日 (金)
石井歓先生の訃報によせて
最近、訃報に気づかないことが多くなっていまして‥ニュースみていないなー。
作曲家の石井歓さんがお亡くなりになったことを、4日に知りました。
合唱を初めてから知った作曲家の一人ですが、私は同氏の作品は、歌ってみたいものはたくさんあれども、まだ、未経験です。
でも、特に「枯木と太陽の歌」と、「風紋」に関しては、CDや演奏を初めてきいたときには、しばらく感激が残って、どうしようもなかったほど。
今所属の合唱団では、どちらも技術的にも、合唱団のカラー的にもとりあげられないだろう作品ですから、歌う機会にはめぐまれないかもしれません。特に「枯木‥」については、若いうちにうたいたい(って、もう41ですが、合唱界では40代はまだまだ若手です)。
お母さんコーラスの功績は、当時を知らない私でも知るほどで、世界的にも、「お母さんコーラス」というものを根付かせた功績は大きいと思います。
最近こういう方がお亡くなりになると、昭和と20世紀が去っていく感じがします。
21世紀は心の時代などといわれて、9年目ですが、あまりにも経済が不調なために、心に目を向ける余裕もないようです。
昭和の、というか、古典のよいものを活かしてこそ、新しいものが生まれるんだ、と、あらためて思います。
(インターネット上で、邦楽の批判が話題になっているとか‥。だいたい西洋音楽と土俵も違うと思いますし、西洋音楽だって邦楽(に限らず、非西洋の音楽)のよさを取り入れる取り組みがなされています。言葉をメモしてくることを忘れてしまって、いまだに後悔して、いまだに原典を探しているダリのことばに、古典を尊重してこその前衛的な作品、という趣旨の言葉がありました。たとえば、単純な旋律だけのグレゴリオ聖歌は、現代の洋楽よりも劣るものでしょうか。私のごくごく個人的な感想としては、聞き手の遊び心や想像力の余地がないほどに主張が強すぎ、余白のない現代音楽よりも、はるかに芸術としての奥深さを感じます)。‥石井先生の訃報とは最後ははずれてしまいますが。
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