2009年 12月 20日 (日)
ニュースで話題のCOP15から思うこと
COP15が今朝からニュースで相当話題に。
ある意味で鳩山さんの低迷を挽回する、という期待もあっただろうし、経済界はこの結論は大きな影響を受けることは間違いがないし。そして、予想されていたと思うのですが、それでも「やはり」と、現実になった結論の先送りと、すごく日本的な到着点だと思う曖昧な「留意」。
このニュースを聞いて、全然別のことを思い起こしていました。
先進国VS途上国 は、そのまま日本の富裕層とそれ以外(「中流」も含むので、貧困層ではないという意味)の対立。
改革だ、と、前与党の前々々々総裁(あっているかな‥そのくらい短期間にずいぶんかわった者手す)がシンボル的に進めた改革でしたけれど、世界情勢にのっかって、国際競争力をつける、という方向を選択するならば、確かに改革は不可欠だったと思います。
そこで、自由競争、機会の平等、という、どこか耳障りだけがいい言葉を前面にだして、なんとなく国民に改革と、「痛み」が伴うのを納得させてきたような感じ。
以前の日記でも書きましたが、これ、校庭で遊んでいる子どもたちに、突然今から北側にいる先生のところに到着した順番にご褒美をあげる、というようなものです。自由に遊んでいたわけだし、みんな平等に、先生に走っていきさえすればご褒美を順番にもらえるわけですから、機会も平等です。でも、たまたまそのとき、校庭の北側で遊んでいた子どもに有利で、南側に遊んでいた子どもには不利になります。南側にボルトより速く走れる子どもがいたって、北の端で遊んでいる子どもには間違いなく負けてしまうでしょう。
これが、さらに、北側でご褒美があるぞ、と、先生と癒着していた子どもが北側にいたらどうでしょう‥。
日本の改革はそんなようなものに思えてならないのが、わたしの感想です。
同じことは、これも前に日記で書きましたが、鳥取県知事の言葉。全国から平等に税金を徴収して、都会の整備に散々それを使い、ようやく自分たちの番になった、と思ったら、整備に税金を使うのはやめた、と言われているようなものだ、という趣旨の発言。地方分権も大事だし、地方の独立、親離れならぬ中央離れできないといけないのというのもそうかな、と思いますが(ただ、わたし自身、地方分権がこの方向に進む必要性は、実は今ひとつ理解できていないのですが‥)これだって、何の手当てもなく、突然独立しろ、と言われているようなもので‥。
で、温暖化対策も同じで、たまたま地理的に有利とか、政治的に歴史のいたずらも含めて文明を先につくりやすかった人たちと、それ以外の人たちの対立。そして、その一番先頭をきって、リーダーを自負しているアメリカが京都には参加していないままで、という批判ももっともだと思うし、いつまでも途上国だといって、大人になったのに「まだわたしは子どもです」と、親や社会に甘えているわがまま息子・娘みたいな中国とか‥。
今回、途上国側も足並みがそろっていなっかた、ということも指摘されています。いわば、抜け駆けした国があったわけですね。だいたい権力VSそれ以外となると、「それ以外」の中には、権力と癒着して抜け駆けしたり不公平な利益をはかろうとする人が出てくるのは必然的でしょう。むしろ、権力の側は、適度に圧力をかけて、不満の温度差を発生させ、足並みがくずれるようにしかけることもできるわけで、そんな政治的な駆け引きがあったかどうかまではわかりませんけれど。
と、COP15のニュースから、日本の改革まで想像してしまったわけですが、上記の点は似ていると思うのはそれほど無理はないと思います。急いで対応しないと、両方が損(先進国も途上国も、富裕層もそれ以外も)をするという点も同じ。
日本も途上国への支援を提案していましたが、このような育てるための過渡的な支援であるとか、「留意」というのは煮え切りませんが、日本の改革もこのアイデアを応用したりすることはできるのではないかな、と思います。日本の改革は、温暖化よりも進んでしまってより深刻だから、もはやそれでは間に合わないのかもしれませんが‥。
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