人様にお見せする日記って? …
<< 2024年5月 >>
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
<< オーナーの雑談の記事 >>
2010年 1月 31日 (日)

1月は合唱に仕事に…(合唱ネタ)


タイトルのとおり、目一杯の月でした。

毎年お正月はのんびりの仕事なのですが、今年は入札参加資格審査申請建設工事が4日から受付開始。ということもあって、ほぼ1か月、これで目一杯の月でした。

で、仕事だけの一カ月だったかといえば、趣味の合唱関係もあわただしく。いや、自分の演奏機会はひとつだったのですが、鑑賞機会にもずいぶんめぐまれました。そう、めぐまれた、といってよい一カ月でした。

ちなみに1つの演奏機会は、第3回群馬県声楽アンサンブルコンテスト。コンクールとかコンテストとか、順番をきめるイベントは嫌いなのですが、それでも、このコンテストは3年連続で出ることになりました。過去二度は、「金と同じ賞」(「と」と「じ」をとって普通は読みます)。オリンピックなら銅は堂々としたもんですが、これはようするに参加賞です。

別に、賞はどうでもいい、が、「個人的な」本音です。が、他の団員の中には賞も意識している方もいるし、なによりも、意識した団員に向けて指導もあわせてくださった先生に対しては、結果が伴わないと申し訳ないな、という気持ちは少々あって参加したのが今年でした。

でも、今年は、会場にいって、過去2回との違いを実感しました。過去2回は、はじまったばかりのコンテストということで、どうもお祭りムード。合唱祭とかわらないのが過去の雰囲気でしたが、今年は参加者の選曲をみても、賞はともかくとして、「実力披露の場」という圧力は感じられるものでした。
それに…自分たちの練習やその録音を反省できいてみても、今回はどうも…というのが、正直なところ。なので、今回ばかりは「恥をかかない程度になっているだろうか」というレベルで、少々不安な参加となりました。
加えて、もともとあがり症の私…。今回13名で参加しましたが、私は一人パート…。4・4・1・4のパートバランスなんて、バランスもありえないし。足をひっぱらないか、という点で、ますます不安要素だらけ。
ただ、さすがに合唱はじめて11年になりました。自分があがるとどうなるか、ということはなんとなくみえてくるようになり、消極的といわれればそれまでですが、ベストをどうだすか、ということよりも、あがった状態でできることはどこまでか、ということを模索してこの日は望みました。

結果…その想定とおり。ベストはどうやっても出ません。ただ、想定というのは、あがった自分ができるのはここまで、という想定は、良くも悪くもピッタリとあたりました。だから、不満ではあるけれど、ある意味で、途中から落ち着くことはできたような気がします。

審査員の先生の講評をきいて、結果発表はきかずに帰宅。講評はおもしろく興味深いものでした。これをきいただけでも価値があったな、と。

そして、冒頭に戻りますが、鑑賞機会のひとつ目はこのコンテストで、他団体の演奏は、すごく面白く参考になりました。

上記の審査員の先生の講評では、群馬県は全国大会の出場回数や賞の獲得をものさしに、どうしてもレベルが低い…と(ストレートにはおっしゃっていませんでしたが)思ってしまうが、それはあやまりだった、と、お決まりの? ほめ言葉もありました。が、お世辞か本音かはわかりませんが、私はすそ野と個性は、対人口比でいくと、全国トップレベルな群馬県だと思っています。(東京は6倍も人口がありますから、群馬よりも6倍個性がある団体があったり、すそ野の広さも6倍あって当然です。でも、6分の1の東京とくらべれば、群馬は東京よりまさっていると思います、という意味です)。その、群馬県の個性豊かなところも十分に堪能できるし、全国でいえば低いレベルかもしれないですが、群馬のトップレベルの演奏をきけたのは、楽しみのひとつでした。

で…後日審査結果をきいたのですが、なんと、私たちの団体は銀賞をいただいたそうです。一般の部30団体で2団体が金、8団体が銀ということですから、上位10位には評価されたわけですけれど。

最初に書いたとおり、指導の先生への気持ちとしては、一往、昨年よりも進歩したからよいのかな、という意味では一安心。
でも、うれしいか? と言われると、ぜんぜん。
自分が満足いくものを評価してもらえたならば、きっとうれしいのでしょうけれど、ぜんぜん満足はしていないので、だから、「なぜ?」という方がはるかに大きいところです。

そんな疑問の中、翌週、3日続けて、いや、練習もふくめると4日続けて演奏会と名のつくものを聞く機会にめぐまれました。最初の木曜は前橋空っ風混声合唱団の練習。次の金曜は、プロ中のプロのピアノリサイタル(なので、これは合唱ではないですが)。その翌日・土曜は、東京の「第16回リヒトクライス」。最後の日曜は、「前橋空っ風混声合唱団定期演奏会」。

最初の空っ風さんの練習は、差し入れをもっていって、届ける前に舞台外で聞いていました。が、結果的に、休憩まで時間がなく、お届けできずにかえってしまったので、聞いただけでしたが、これはすごく貴重。なんでも機会があれば直前の練習やゲネプロを聞かせていただくのは、すごく参考になります。
金曜は、横山幸雄ピアノリサイタル。これは、合唱団の先生やピアニストが武蔵野音大同窓会として企画運営した関係で、チケットを購入していったものです。ピアノリサイタルという名のつくものは、正直3度目くらいでしょうか。ピアノは幼稚園の頃習った程度ですし、今はまったく弾けませんから全然わからないのですが、純粋にテクニックのすごさと(と、同時に、作曲家の頭を割って調べたくなるような音造り)、簡単な旋律ほど演奏者の表現が伝わるな、と思う部分がいくつかあり、音楽一般としてやはり貴重な体験をさせていただきました。
土曜日のリヒトクライス。これは過去の日記にも何度か書いたように、理屈抜きに毎年感動する演奏会です。あえてあら探しすると…ライブ録音のCDが翌年には発売されるので、それを聞くと、結構演奏上の粗は認識することができます。だから、最高テクニックか、という点では、私程度ですぐにわかるような粗があるわけですから、それはNOでしょう。が、それはまさに言葉にできないところで、何かわからないけれど、感動、感銘をする演奏会です。そういうイモーショナルなものは、いろいろな偶然が重なって、ということならばわかります。が、この演奏会、もう5年以上続けて聞きにいっていますが、毎回、感動感銘があります。これは偶然が重なったものではないと言わざるをえません。今年もそれは同じでした。今年は特に、高田三郎先生のピアノ曲のステージもあり、合唱とは違うそれを楽しめるという、知識面の面白さもありました。そして、選曲としてはいかがなもんかな、と思うような、どちらかというと情緒的、悪くいうと平坦な作品が続くようなプログラムでしたが、それでもあきさせない演奏はやはり見事です。そして、それが最後の『わたしの願い』の劇的な演奏への伏線だったのだとすると、プログラム全体も感動的な構成だったかもしれません。
『わたしの願い』という組曲は、私の拙い知識の中で、曲の作りがおもしろい、という意味で、お気に入りのひとつです。女声・男声の掛け合い、それがときよりあわさっての純粋なハーモニーの変化、それをさりげなく飾るピアノの独特の音形。効果的なソロ。そして、2曲目後半のフーガによるまとめ(と、さらに最後のテノールの動きはゾクゾクっときます)。だから、この日は、こういう技巧的な部分を楽しみにしていたのも事実でした。
が…一緒に行った方が演奏後に「この合唱団の演奏は、とにかく涙が出てくるのよね」という感想をいっていましたが、内心「それはあなただけではなく、私も涙が出ないように、途中は目をつぶっていました」と、思いながらうなずいていました。そう、悲しいから(歌詞は悲しいものなのか…狂った友を思えば悲しいかもしれませんが、それを乗り越える強さが歌われているのだとすると、悲しみではないはず)という単純なものではなく、目をつぶらざるをえないまま、聞いていました。
最後のアンコールも…。リヒトクライスのアンコール定番ではありますが、今年は『わたしの願い』の続きの決意のような、そんなイメージもあって、印象的でした。
4夜連続の最後は、空っ風さんの本番。
残念ながら、一緒にいく母の体調の都合で、第一ステージが聴けませんでした。第二は、昨年からもはやブームともいえる、「ジャズミサ」。第三ステージは賛助出演の前橋マンドリンの演奏、そして、最後はマンドリンアレンジを加えた、「TOKYO物語」という昭和の歌謡曲(J−POPでも、演歌でも、フォークでも、ニューミージックでも、ムード歌謡でもない!と思う、昭和歌謡史の欠くことのできないジャンル)のメドレー。
コンセンサスのないものは合唱ではない、という趣旨の言葉は、池辺晋一郎先生の随筆にあった言葉だと記憶していますが、空っ風さんの演奏はいつもそのコンセンサスを感じます。JAZZって、合唱以上にコンセンサスが必要ではないか、と思う部分があるのですが、この点が、この合唱団が歌うジャズミサに期待するところでもあります。コンセンサスがあるからこそ、お互いに即興演奏をして、それが音楽として成り立つはずですから。
細かい演奏上の課題は、本番前に団員からきいたりしましたが、それは…まぁ、たしかに…という部分はありました。でも、もし、それを直すことに専念して、コンセンサスが薄れていたり、積極性がかけていたら、JAZZなんて成立しないと思います。最後のTOKYO物語も同じです。月並みな感想ながら、なによりも(多少の照れがあってこそ。照れたらいけないという厳しい方もいますが)団員の自然な動きと楽しげな雰囲気が前面に出てくる演奏会で、これがアマチュア合唱団がプロに対抗できる貴重な要素だろうに…と、実感できる演奏会だったと思います。

リストクライスのプログラムに鈴木茂明先生が引用されていた高田先生の言葉。『「聴く前と、聴いた後では、その人の何かが良く変わっているような音楽」を目指してきた』。これですよ…目指しているもの、目指したいものは。プロのピアノ、毎年の安定したリヒトクライス、らしさを発揮した個性ある空っ風。いろいろな方法で、この高田先生の言葉を感じられた3日だったように思います。

この日記の伏線的に書いた、コンテストでの銀賞をいただいたことは、価値がないとはいいません。そして、仮に技術的には満足できないものだったとしても、理屈ではわからない聴く前と聴いた後の変化を何か感じていただけるものだったのだろう、と、素直に思いたいと思います。

T R A C K B A C K
この記事のトラックバックURL
./tb.cgi/80


C O M M E N T
1月は合唱に仕事に…(合唱ネタ) - のんちゃん(nongun)の日記
31.41.216.140  31.41.216.140
http://wedddresses.trialblog.com/          [2014/3/2(日) 00:21] [削除]
1月は合唱に仕事に…(合唱ネタ) - のんちゃん(nongun)の日記
Pandora Bracelets Canada http://www.playwarpath.com/pandora-bracelets-canada.html
153.3.70.139  153.3.70.139
Pandora Bracelets Canada          [2014/3/3(月) 02:27] [削除]

<< >>







RSS

Ringworld
RingBlog v3.24