2010年 3月 27日 (土)
専門特化・細分化
タイトルのこと、いろいろな面から‥。
時代は、タイトルの方向にググッと向かったと言われます。
たしかに、一般的な知識は簡単にネットでも手にいれられますから、専門家という人たちは、それ以上のものを提供する必要があります。そうすると、おのずと専門特化し、専門家が細分化していくことになります。
最近強く感じるのが、医者なのですが、大きなクリニックや病院の診療科目なんか、素人がみてもなんのことだかわからないくらい、細かくたくさんわかれてくるようになりました。実際にも、昨年は腰が痛い、ということで、整形外科にいきましたら、専門特化した医者を紹介され、そこで診察を受けましたが、そうすると、そこはその特化したところしか答えてくれない。だから、ちょっとその専門からはずれたことをお聞きしたりすると、また別の場所を紹介されて、そのちょっとはずれたところに専門特化した医者に転院する、というわけです。
ピンポントで、適切な専門特化した専門家にあたるといいのですが、これがかなわなかったときは‥。
もともと、行政サービスというのは縦割りでこの傾向があったといえるかもしれません。だから、縦割りということが批判され、行政のたらいまわし、というのは、しばしば聞かれて批判です。
でも、最近は一般企業もそれで、苦情窓口とお客様相談窓口と、製品やサービスの案内窓口がすべて違う、というのは、案外小さな会社ですらみかけるようになってきました。
でも、その、行政に対して批判されていたのとおなじ批判が、この専門特化のやり方では出てくるのではないか、と、常々感じます。そして今日はそれを痛切に感じてしまうことに出会ってしまいました。
専門特化しないと士業はやっていけない、ということは、私が開業したころは特に強調されていたように思います。私は「東京型と地方型」と表現して、東京のようにパイの大きいところはよいが、地方はまだ「なんでも対応」が求められている、と思ってきましたし、今もそう思っています。いわゆる「T」型の専門家が必要で、横棒がなくなって「I」になっては、地方ではまだ難しいのではないか、と感じます。
ですが、お医者様の世界、ネットを活用した各サービスの世界は、地方も東京もなく、すべてが専門特化の細分化がかなり進んだように思います。でも、本当にこれでいいのか。行政のワンストップサービスではないですが、そういう窓口が別に必要なのではないかと思います。
おなじことは、私の業界もおなじようにいえます。もともと細かく資格がわかれていますから、お客様は混同しているのが普通です。だから私自身は、行政書士という、資格の隙間をぬいつけるような業務範囲規定をもっている資格である以上、適切な専門家に案内することもひとつの役割だと考えてやってきました(それを、最近は法テラスなどがやろうとしていますが、ここは、民間=私の方が分がある部分もあると確信しています。そもそも「民ができることは民に」というならば、法テラスの仕事は民に推奨してやらせた方がよかったのではないかと思うのですが‥)。
ちょっと脱線しましたが、高度な情報提供に専門特化・細分化は仕方ないし、いや、必要なことだと思います。しかし、今度は適切な専門家に導く専門家も必要なのではないか、とあらためて思うのでした。
ついでに‥病院と医院の分業、さらに、病院は救急とそうでないのと‥と、診療科だけではなく役割も分担の方向に向かっています。ただ、緊急なのかどうか、というのが判断できない場合がほとんどだと私は思います。そうすると、このように分業してそれを徹底することで、緊急であることを見落として手遅れになるケースが出てこないか、ということも心配になります。この1年くらい、私は緊急かもしれない、と判断して、時間外などの診療を受けにいったことが何度かありましたが、結果としてどれもそれほど緊急ではありませんでした(1度緊急だ、ということで、そのまま入院となりましたが)。が、そのときに、「このくらいのことで使ってもらっては困る」という雰囲気が、ありありと見えてくる対応に遭遇し、そうすると、次は遠慮しないと‥という気持ちにいつもなってきます。私のような印象をもって、時間外の診療を受けずに手遅れになることがないように、このへんの制度は整えてほしいな、と思います。
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