のんちゃん(nongun)の日記

まぁ、こんなひねくれた見方も…でも誰かに追求したい気持ちはあるかも

まぁたしかに、私は東京電力への責任追及の在り方にはずっと疑問をもっているのですが、だからといって、以下は、東京電力を擁護する意味ではありません。

今回の雪。
どこかに過去２０００年に、関東北部や山梨県付近で、今回と同等の積雪を記録した、という古文書や口述伝承を調べたりした方はいたでしょうか。

その情報を持ち合わせていませんが、少なくとも１２０年以上はない大雪。

ところで、福島の津波も、過去には三陸沖のチリ地震による津波被害が明確な記録としては残っており、有名な宮古市（が、市なのに）の無策と、そのおとなりの田老町（は、町なのに）の鉄壁な津波対策で被害をさけられたことが称賛されていました。東日本大震災にともなう津波では、この称賛された田老町の防波堤も軽々破られてしまったわけです。１２０年以上の歴史の経験からのそれが破られたわけです。

そして、東日本大震災がおきました。津波が発生しました。
すると、災害の記録としては注目されていないほどの古い歴史を調査して、１０００年単位ならば津波は記録があった。だから、予見はできた。津波対策はあまかった。という論理で責任追及が加速したわけです（はじまったわけではないでしょう）。

死者の数とか、想定される被害の総額は桁が違うかもしれませんが、責任を追求できるかどうかの大きな検討点としては、予見ができたかということと、その予見に対して、現実的な対策が経済面や技術面をふくめて対応できたかどうか、というのは大きなポイントです。

という比較でいくと、今回も、もし、１２０年の中ではなかった雪。それが１０００年単位では記録らしきものがあり、よって、予見できる積雪だった、と、上記の論理をここでもつかってなったときに、死者は少なくとも低体温で現時点で群馬県だけで８名。農作物への被害は１４０億円と推定される「災害」の責任追求となるわけですが、道路管理者の道路施設の設計に問題はなかったのか（予見できたのだからするべきだったという意味）。もっと人災に近いかもしれないこととしては、通行禁止にして危険を回避する判断がおくれたのではないか（おくれは明確だと思いますが、今のところ、この責任追及の声はあまりあがっていないのも不思議）。ましてや１４日現在でそれらの指示権限のある官僚たちは状況把握すらしていなかったような情報もあります。そうすると、１０００年単位でみれば予見はでき、経済面や技術面でも対策は可能だった（技術面で回避できたのは間違いないでしょう。この程度の雪は、積雪が多い地域ではなんでもないことでしょうから）、道路の構造や施設に「欠陥」があった上に、情報収集を怠り、対策がおくれた人災、という非難は、一往なりたつと思います。

今、「一往」とつけましたが、きっとこまかくみていくと以上の考察には穴があって、どこかに矛盾があった、ということを「期待」してのものです。自分でいっている理屈にあながあったことを期待したい、というのが本当に今回感じる気持ち。

でももし考察が一往論理的に正しいとなってしまうと、東京電力への責任追及と同等の責任を、道路管理者や道路公団、鉄道にも責があるかもしれないし、そもそも雪対策が不十分な自動車を販売したメーカーにだっていえるかもしれない…と、責任とれ、の大合唱は、この先おきるでしょうか。

いや、だからなに、ということではないのですが、公共性の高いものが関与している場合の、その管理者の責任って、実際にどう考えると公平で合理的なものになるのか。その賠償は、一民間におわせてよいのか（その民間に許認可をだした行政の責任、その行政をつかさどる法律をつくった議員さんの責任、結果として、その議員を選挙でえらんだ国民の責任）、行政が関与している場合は、国家賠償という形で税金投与がどのようにすれば適切で妥当なのか。

ちょっと飛躍しすぎで、極論かもしれませんが、そんなことを思う、雪の影響の残る一高崎市民でした。

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