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2014年 5月 4日 (日)

演奏会に向けて雑感(1)〜秋の風


わからんなりに考える
大切なのは「正しいかどうかではない」(2003年10月に、田中信昭先生がはげしく団員におっしゃっていた言葉です)

というわけで、なにか合唱団で歌うことになったときに、一通り考えてみるのは、それ以前からの習慣ですが、6年振りの演奏会。そのいくつか、ブログに記録しておこうとおもいます。4月22日の記事でふれていなかった曲を中心に。

今回は雑談も多く、超長文ですが。

選曲された中で、いくつか解釈をしなおしてみないと。とおもうものがあるのですが、その一つ目が「秋の風」(中村千栄子作詩、大中恩曲。組曲『風のうた』より)。

普通に詩を読んでも、奈良の秋の情景。奈良も、法隆寺から法起寺という、人気観光コースを場面としたもの、ということは素直にわかりますし、(私はその人気コースを歩いたことはないものの、勝手に日本の古い都ということだけで)なんとなくどういう秋をよんだのかはわかる詩です。

ちょっとはずれますが、団内で、組曲の「いいトコ取り」をやろう、という意見が出たとき、私は実は反対でした。組曲って、「組」です。音楽的にも、全体を通じた流れがあって、そこにもし作曲家がこだわっていたら、1曲だけとりあげるのはすごく失礼なことです。一部の作曲家は、明確に一曲だけをとりあげることを快く思っていないことを解説に書いていたり、一曲だけとりあげるならば、演奏をこのように注意して欲しいとか、記載していることもあります。多くはそういうのはありませんが、そう表明する方がいることだけでも、こだわりがあって全体をつくっているのだろう、ということは推測できます。「曲集」と「組曲」は違う、というところでしょうか。

詩も同じ。特に「作詞」の場合は、詩人も全体を意識して書いているのではないかとおもいます。作詩だとしても、作曲家が数多くのその詩人の詩からいくつかを選んで付曲する。だとすれば、なぜその詩が選ばれたのか、という意図があるのではないかと推測できます。

そうすると、1つだけとりあげるのは、すごく慎重な作業で、かつ、できれば作詩・作曲家にそのような取り上げ方をしてもよいか、意思確認をするのが本来ではないかとおもいます。
イギリスの歌謡界での著作権上の裁判例で、アルバムとして発売されたものをネット配信されたアーチストから、販売元を訴えたものがありました。ネット配信は承諾していたので、ここが争点ではありません。争点は、「アルバムは全体で表現している。だから、一曲づつ個別にダウンロードできるような売り方は権利侵害だ」という趣旨です。日本法でいうと「著作者人格権」の侵害(同一性保持権)ということになるのでしょうか。この記事はネットでみただけで原典などにあたっていませんが、一部訴えをみとめた、というのがニュースになっていました。

事情は合唱団で組曲1曲をとりあげるのと、この事件は一致するところがあります。今回コールパークでも、「いいトコ取り」をしようということになったのは、かぎられた時間でいろいろな作品に「ふれたい」ということと、正直、よほど合唱好き・音楽好きでないかぎり、全体だと長すぎて、お客様が楽しめないという予測があります(もちろん、お客様が充分に楽しめるほどの高度で充実した演奏をすべきだ、という意見はごもっともなのですが)。
60周年の演奏会ですから、60年の歴史で歌った歌をできれば全部とりあげたい。でも、それは不可能です。60年の時代の変化を感じられるように、活躍した多くの作曲家のみなさんを作品を歌ってみたい。と、いうことを考えると、「いいトコ取り」しか構成としては考えられなくなります。

そして、この「秋の風」。『風のうた』という組曲の3曲目。秋で3曲目ですから、わかりやすい。「春の風」から「冬の風」までの4曲の作品。せめてその中で、春は瀬戸内海、夏は赤倉、冬は越後を歌っている、ということや、春から冬に向けての曲調の変化など。それを知った上で演奏することは不可欠ではないかとおもいます。

(その意味で、学校教育の場でよく歌われる「大地讃頌」の取り上げ方はおかしいといつもおもいます。「カンタータ土の歌第7楽章」という紹介まではみられますが、このカンタータは大地讃頌だけでは何をいいたいのかもわからない。作詞家が熱心なクリスチャンであること、作品がつくられた時代背景、私は土への感謝、怒り、反省‥第六楽章の長い長い演奏でそれを充分に振り返って第七楽章だからこそ、讃頌なのだということはなによりも重要だとおもいます。教科書になくても、音楽の先生などがそのようなことをコメントして学校現場で歌われていることをできるだけ信じたいところです)。

私はこの『風のうた』は、コールパークでは歌ったことがありません。他の団体で歌ったことがありますが、そのときは今回歌う「秋の風」だけ省略して歌うことになりました。なぜ省略したのかは明確で、4曲の中ではもっとも長く、かなり静かな部分が多い1曲。ですから、「演奏効果」としては、それを出すのが一番むずかしいから、だったわけです。ただ、それだって、4曲全体でみるから、ここに静かで、重く、どちらかというと内面を表現した曲があってこそ映えるもの。『風のうた』ではもっとも有名なのは「冬の歌」だとおもいますが、「夏の歌」の軽やかでしゃれの効いた音楽のあと、組曲全体のテーマをどうどうと表現する「冬のうた」(特に、この歌は出だしからして、そういうフィナーレを感じる雰囲気の曲)の間には、第3曲としてこの「秋の風」はかかせないと感じられます。

さて、やっと本題。
秋の奈良の情景。たしかにそれは感じるのですが、どうしてもわからないのが、法隆寺の秋を「味気ない日本の伝統」とやや批判めいて表現し、法起寺のそれを「本物の奈良」とたてている流れになっています。上記のとおり、法隆寺は小学生のときに訪れたことがありますが、小学生の記憶では、何が味気ないのかまったくわからないし、記憶にもありません。法起寺は、やはりバスで移動して修学旅行でたちよったはずなのですが、ほとんど記憶に残っていない。だから、ここは解釈のしようがないわけです。
ただ、私は本当のところどうなのか、はできるかぎり知るべきだとおもいますが(少なくとも方向がちがっていれば、ありえない解釈につながってしまいますから)、それがかなわないときに、詩から読み取れることを追求することもむしろ重要だと考えます。ずっと、あーだこうだ、と考え、「コンクリート」「充実感」「あれはてた池」などの、詩の中にある言葉で、推測はしていました。

ネットって、便利です。昨晩ちょっと時間がとれたので、googleストリートビューで、この「秋の風」のルートをおっかけてみました。詩は法隆寺から法起寺に「白い道」を歩くとしか表現されていませんし、1971年の作品ですから、道も当然かわっているはずです。ですから、どのルートを歩いたのかまではわかりませんが、いくつかのパターン(と、ストリートビューがあるルート)で移動してみました。

あわせて、「コンクリート」というキーワードがはいっている法隆寺。でも、歴史が苦手の私だって、現存木造建築物としての法隆寺の価値は勉強くらいはしました。そこになぜコンクリート? そんなことも見えるのかなと、期待して。
(検索したら、女系天皇を認めるか否かの議論で、女系天皇は法隆寺をコンクリートに建て直すこと、と比喩されていたのがヒット。これはまた‥(^^;)。
もちろん法起寺も「池」「秋」などのキーワードとあわせて検索。

とりあえず、写真は大量に出てきました。知らなかったのは、法起寺って、コスモスが有名なのですね‥。日本の秋、というところでコスモスは個人的にはあまりイメージできないのですが、1971年以前もコスモスがたくさんはえていたのでしょうか。中村千栄子さん、コスモスをイメージして作詞されたのか、ちょっと疑問。
「白い道をただひたすらに歩く」という詩がありますが、ここは距離的にはたしかにそんなところだなー、とおもうことも判明。(徒歩20〜25分くらいらしいです。googleマップによると)
ネットで出てくるのは観光向けの写真が多いのに、法起寺って、こんなにボロボロなの? という感じのものがたくさん出てきます。建立の歴史からしても、法隆寺とは対称的ということは明らかで、距離も「ひたすらに歩く」ことで移動ができる。だから観光コースとしても人気なんだろうな、とおもいます。
池がどこにあって、まわりがどう見えるのかまでは、ネットではみつかりませんが、池にうつった三重塔の写真などはいくつかみられます。たしかに、写真の多くはうつっている三重塔を中心にズームしていますが、そこに少しだけ写っている池の淵などをみるかぎり、小洒落たり、小綺麗という池ではなさそう‥詩が表現している「荒れ果てた池」とまではいえないとおもいますが‥。
歴史として、衰退をくりかえした寺であったことは、法起寺に関する記述はたくさんみられました。そして、その再興も、文化遺産になるからと税金を注入して豪華に再興というものからはかけ離れて、地道な努力の積み重ねで行われたらしいことは読み取れます。

現時点の推測では、おそらく、大意としてですが、観光地として有名になりすぎ、いいトコ取りをした組曲のように、お客様目線と保存の便宜から近代化された箇所を感じる法隆寺。それに対して(現実はわかりませんが)歴史的にも現存の状態も対称的な法起寺を対比。ただ2つをならべるだけではなく、「ひたすらに白い道をただ歩く」‥と、物理的にも、内面的にも変化を受け入れる距離感を表現して、いっそう、法起寺での驚き、いにしへの秋を感じさせようとねらった、というところでしょうか。そのくらいのギャップがなければ、法起寺で「この充実感」という詩は出てこないでしょう。

という大意の解釈が正しいかはわかりません。また、ネットで調べたらますますわからないことがたくさん出てきてしまった。一番簡単なのは、実際にこのコースを秋にあるいてみることでしょう。もはや1971年のここを歩くことはできませんから、それでも限界がありますけれど。

でも、たとえこれだけの調べごとでも、歌うときの表現の仕方として、「荒れ果てた池にうつる‥」の部分は男性2声だけで大中先生は作曲していますが(そのあと同じテーマを混声で再度歌います)、その狙いを少しは感じることができますし、「うかびあがった本物の奈良」の部分は、Adagioで、転調して。音楽の専門のことはわからないまでも、譜面面をみるだけでもSopとTenがDivするなど、和声的な広がりがあるのは、生半可な「発見」ではないことが推測できます。練習では少々苦戦する「三重塔」の半音での進行も、この建立物の心情を表現してしているのか‥? などと、空想はどんどん広げられます。

手持ちのCDの解説によると、比較的技術的にはやさしい部類だが、それでも、プロ合唱団のために書かれた曲とのこと。いくつか聴いたことがある大中先生の他の作品の中から感じられる「大中調(大中節?)」があちらこちらに出てきて、それを感じるところも楽しい一曲です。サッちゃんや、犬のおまわりさんの作曲家とはちょっと信じられないような作品かもしれませんが、そういう作品や、CDなどの解説にある大中先生の文体にみられるおしゃれな感じと優しさが感じられる‥そんなことも知った上で歌い、来場してくださった方も聴いてくだされば、技術的な未熟な面はさておいて、なにかおみやげを持ち帰っていただけるような気がします。

古き良き日本の奈良は、もしかすると、昭和の人までしか感じないのかも。でも、昭和の人がそれを平成に伝えないといけませんね。大中先生は今回コールパークがとりあげる5つの組曲の作曲家の中で、最長老(他に存命は池辺晋一郎氏だけ)。かつ現役(かどうかは私のもつ情報ではわかりませんが、少なくとも2012年に作品は発表している)ということも、つけくわえておきます。

(あと、読み返して「対称」の字が違うことに気づきましたが(本来は「対照」ですね)、法隆寺と法起寺の建立物の配置が「対称」ということも伏線としてあるとおもうので、ここはあえてそのまま)

T R A C K B A C K
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